いろいろな角度から分析した上で、自社の製品サービスならではの訴求すべき「USP」を設定できている
中小企業が積極的に打ち出すべき「ユニーク・セリング・プロポジション」とは何か?
USP(Unique Selling Proposition)とは、自社の製品サービスならではの競合他社にはない「独自」の強み・特徴のことを言います。例えば、「この製品サービスは、同業界において最も丈夫で長持ちする」というような、競合他社の製品サービスにはない「明確な違い」を伝えることができれば、「なぜこれを選ぶべきなのか」という理由を提供することができます。
利用者/見込顧客のニーズがすでに顕在化しているときに、自社の製品サービスを選択してもらうためには「USP」は大切な判断材料となります。
作業手順
デジタルマーケティングにおいて欠かせないUSP(Unique Selling Proposition)を知る
自社ならではの、USP(強み・特徴)を設定するための代表的な要素
実際に、中小企業の「USP」として考えられるものとしてはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、特にBtoBにおける代表的なものをあげてみましょう。
製品の良さ(品質・丈夫さ・品揃え・機能)製品サービスの品質や耐久性、機能面での優位性は、導入を検討している見込顧客にとっては大きな魅力となります。多機能で使い勝手の良さや、豊富な製品ラインナップで多様なニーズに応えられることも強い説得材料となります。
製品サービス導入後のトラブル対応や疑問に丁寧に対応できる体制が整っていることは、見込顧客にとっての安心感につながります。「24時間対応のサポートデスク完備」などは、製品サービスの導入検討を進めさせる強い説得力があると言えるでしょう。
厳しい「安全基準」を設けていたり、業界における「標準規格」を取得しているなどは、見込顧客から信頼を獲得するには良い材料です。先進技術を採用していたり最新の設備施設を用意しているなども安心感を生みます。
価格競争力は、すべての企業が気になるところでしょう。競合他社に比べてコストパフォーマンスが高いことは目立ったUSPとなります。「業界最安値実現」「初期費用無料」などの価格優位性は、見込顧客への強力なアピールとなります。
近年は、環境対策や企業の社会的責任も重視されています。「リサイクル可能なエコ製品」などは、環境意識の高い起業担当者からは好感を持たれるでしょう。環境へのこだわりや持続可能な製造プロセスをアピールすれば、これら見込顧客への訴求力が増します。
業界における歴史や実績、そこからくる知名度などは、見込顧客を安心させる材料になります。「この業界30年の豊富な実績」などとともに、熟練の技術知識や積み上げた事例などは、見込顧客に関心を持ってもらうには十分な強みとなります。
デジタルマーケティングを実行するのであれば、今一度、自社にはどのような「独自性」があるかを考えて、「USP」を再定義してみることが大切です。自社ならではのUSPがわかればあとは、自社サイトや、デジタル広告などを通じて打ち出していきましょう。
USPをマーケティング活動に反映させる
デジタルマーケティングにおいて重要となる「ユニーク・セリング・プロポジション」とは何か?
ここまでで、USP(Unique Selling Proposition)の重要性と、代表的な要素については理解できたでしょうか。それでは次には、実際に自社のUSPを炙り出すためのプロセスをご紹介しましょう。
(1)競合を知る:Competitorまず、競合他社の製品サービスを徹底的に調べましょう。競合他社がどのようなUSPを掲げているかを知ることで、それに対する自社のポジションを明確にすることができます。例えば、他社製品が「価格の安さ」をUSPとしている場合、自社は「品質の高さ」や「アフターサービスの充実」をUSPとすることが考えられます。
次は、顧客の声を聞くことが大切です。顧客が製品サービスに求めているものや、競合他社に対する不満点を把握することで、自社の製品サービスがどのように優位性があるのかがわかってきます。これらは既存顧客へのアンケート・インタビューや営業へのヒアリングを通じて、顧客が何を重視しているのかを知ることができるでしょう。
競合他社・顧客をしっかりと知ることによって、自社の製品サービスのUSPが明確になってきます。それらの「強み・特徴」が、競合他社より優れており顧客からも求められるものであれば、埋もれさせることなく積極的にアピールしていきましょう。
デジタルマーケティングの取り組みを成功させるには、まず自社ならではのUSPをしっかり把握し、明確にする作業が欠かせません。そして、独自性をストレートに表したメッセージを作成し、自社サイト、コンテンツ、デジタル広告、営業活動などで一貫して発信していくことが大切です。
自社の魅力を簡潔に、分かりやすく、そして一貫して訴求することで見込顧客の検討をうながしていきましょう。
まとめ
1つでも当てはまったらチェックしましょう。
- デジタルマーケティングでは欠かせない要素の、USPを知ることができた
- 競合・顧客・自社を見つめ直すことで、自社の「USP」を考えることができた