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STRATEGY

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自社および製品サービスの「ブランドアイデンティティ」を明確にして一貫したメッセージを発信することができている

顧客からの製品サービスへの信頼・好意の度合い「ブランドエクイティ」とは何か?

オンラインでのコミュニケーションが一般化している今では、中小企業でもブランド力の向上は考慮すべき要素となってきています。

それでは、実際にブランド力を向上していくにあたってはどのようにメッセージを固めていくべきでしょうか。ここでは、中小企業が顧客にどのような印象・イメージを伝えたいかを明確にするための考え方である「ブランドアイデンティティ」についてご紹介します。

自社および製品サービスにおいて明確にすべき「ブランドアイデンティティ」とは

「ブランドアイデンティティ」とは、企業および製品サービスに対して顧客にどのようなイメージを「連想」してもらいたいかを整理するための考え方です。米国の経営学者であるデビットアーカー氏によって提唱されたこの概念は、ブランドの中核要素を明確にするにあたって大変役立ちます。ひとつひとつ見ていきましょう。

ブランドアイデンティティを構成する「5つ」の要素

主にブランドアイデンティティは、以下の5つの要素から構成されます。

ブランドアイデンティティの図
フィロソフィー(思想・哲学)

企業および製品サービスが背負っているミッション、ビジョン、価値観など。その中小企業が何を目指しており、顧客や社会に対してどのような価値を提供していくかを明確にするものです。

ベネフィット(利益・価値)

顧客が、企業および製品サービスから得られる利益。これには便利である・時間短縮できるといった機能的便益だけでなく、カッコ良い・安心感があるなどの情緒的便益も含まれます。

属性(製品サービスの特性)

企業および製品サービスが持っている具体的な特性。製品サービス自体が持っている品質・機能・耐久性・デザイン・軽量・カラーバリエーションなどの具体的な要素です。

個性(パーソナリティ)

企業および製品サービスが持っている独自の個性。親しみやすい・上質な・革新的・斬新・かわいいといった特徴的なパーソナリティのことです。

視覚的要素(シンボル・デザイン)

ロゴ・色・フォントなど。視覚的な要素であり、企業および製品サービスを一目で識別可能にするものです。例えば、赤い背景に白い文字のロゴ、三つ星マークなどがあります。

これらの要素が組み合わさることによって強くブランドを感じさせることができます。ブランドアイデンティティが明確であれば、他でもない独自の印象を持ってもらえるでしょう。

デジタルマーケティングで、どのように「ブランドアイデンティティ」を発信していくか

中小企業にとっての「ブランドアイデンティティ」にはどんなメリットがあるのか?

先にあげたフィロソフィー、ベネフィット、属性、個性、シンボル・デザインなどの5つの要素が明確になっていれば、それはブランドアイデンティティとして、企業および製品サービスの「印象・イメージ」は顧客にとってもわかりやすく一貫したものになると思います。

さてここで、ちょっと勘違いがないようにブランドエクティとの違いについても整理しておきます。

ブランドアイデンティティとブランドエクイティの違いは何か

ブランドアイデンティティと「ブランドエクイティ」はとても似ている用語ではありますが、異なった考え方になります。ブランドアイデンティティは、中小企業から顧客に向けて伝えていきたい印象・イメージのことを指します。一方でブランドエクイティとは、主には顧客がその企業および製品サービスからの情報等を受け取ったうえで感じている認知・信頼・好意といったものを表しています。

ただし、ブランドエクイティを構成する「4+1要素」のうち特に、ブランド連想(Brand Associations)と密接であると言えるでしょう。つまり、ブランドアイデンティティを明確にした上で一貫した情報発信をすることは、ブランドエクイティ向上につながるということになります。

中小企業は、どのようにしてブランドメッセージを発信強化していくべきか

では、中小企業が実際にブランドアイデンティティを明確にしつつ、今後さらにそれを強めていくにはどうすれば良いのでしょうか。先ほどの5つの要素とは別に、ここでは「4つの分野」に切り分けてそれぞれを突き詰める方法を提供させていただきます。

(1)製品としてのブランド

企業および製品サービスの具体的な特徴・特性、品質基準、価格、用途、そして製造地域などの「属性」を積極的に発信することで、製品サービスならではの独自性が伝わり、そのブランドの「個性」が明確になります。自社サイトや記事コンテンツ、デジタル広告においてもこれらの一貫したメッセージングが必要となります。

(2)組織としてのブランド

企業自身が持っているフォロソフィー(文化・価値観)をよりわかりやすくメッセージできれば、顧客はその姿勢に共感を感じたり、ベネフィットに賛同することができます。これは競合他社との差別化をうながします。自社サイトにおいても企業姿勢や製品開発にかけた想いなどを発信していくことが重要です。

(3)人としてのブランド

DX化が進む社会においても企業および製品サービスの営業・サポートと取引先・顧客との人的な向き合いは大切です。人自身がブランドの「フィロソフィー」を守ってふるまうことが求められます。デジタルマーケティングにおいてもそのサポート体制・ホスピタリティは他の要素を足並みを揃えながらアピールしていくことが大切です。

(4)シンボルとしてのブランド

企業および製品サービスが持っている視覚的要素は、そのブランドの印象・イメージを固めるのに重要です。ロゴ・フォント・デザイン・ヒストリーなどの要素を統一することで、ブランドが象徴するものや理念を表現することができます。

これらを強化することができれば、ブランド連想をよりいっそう高めることができるでしょう。そのうえで、デジタルマーケティングを通じて発信していくことで、企業のブランドエクイティ向上も期待できます。

まとめ

ブランドアイデンティティは、企業および製品サービスが見込顧客・顧客に対してどのような印象・イメージを伝えたいかを明確にするための考え方でした。これらを明確化することで企業としても自社が発信すべき独自性がゆるぎないものとなり、デジタルマーケティングにおいても一貫したブレのないメッセージを提供することができるようになるでしょう。

1つでも当てはまったらチェックしましょう。

  • 自社・製品サービスが明確にすべき「ブランドアイデンティティ」を理解できた
  • デジタルマーケティングで「ブランドアイデンティティ」の発信について設計できた
グロースマーケティンググループ 編集部

グロースマーケティンググループ
編集部

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