コンテンツマーケティングの費用対効果は高い?計測方法や費用相場もご紹介
日本にもコンテンツマーケティングが浸透し、BtoB企業でも取り組むことが当たり前になりつつあります。
特に中小企業では、限られたリソースの中で最大限の効果を得るため、投下した予算に対する効果の正しい計測の方法が求められます。
ただ、なかには、費用対効果の計測や改善が不十分なケースも見られます。
そこでこの記事では、コンテンツマーケティングの費用対効果の計測方法や費用相場、効果的な改善ポイントについて詳しくご紹介いたします。
目次
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コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングとは、企業がターゲット顧客にとって価値のある情報(=コンテンツ)を提供し、顧客との信頼関係を構築しながら、最終的な購買行動を促進するマーケティング手法のことです。
施策の中心は、顧客の課題を解決するコンテンツの作成と配信になります。
広告の出稿とは異なり、情報提供を通じて顧客の関心を引きつけ、信頼感や好感を持ってもらうことが特徴です。
たとえば、製品やサービスの特長を単に伝えるのではなく、顧客が直面している課題や悩みを解決するためのノウハウや事例などをコンテンツとして提供します。
コンテンツの提供は主にWebサイト上で行われ、ブログ記事、ホワイトペーパー、動画、SNS投稿など、さまざまな形式で提供します。
コンテンツマーケティングの目的・メリット
コンテンツマーケティングの主な目的は、顧客の購買行動を促進することですが、それだけではありません。ほかに、以下のような成果をもたらします。
顧客との信頼関係を構築できる
役に立つ情報の提供を通して企業への信頼感を高め、競合他社との差別化を図ることができます。
ブランド認知度を向上できる
一貫した情報発信によって、企業の存在をターゲット顧客に浸透させることができます。
SEO(検索エンジン最適化)を強化できる
検索エンジンにおいて上位に表示されることにより、Webサイトへのトラフィックを増やすことができます。
コンテンツが資産となる
オウンドメディアやブログなどのコンテンツは企業の資産となり、継続的なリード獲得に活用可能です。
コンテンツマーケティングにかかる費用相場
コンテンツマーケティングに取り組む際に、事前に知っておくべき重要な要素の一つが「費用相場」です。
オウンドメディアの構築費用
オウンドメディアとは、自社が保有し運営するWebサイトやブログ、SNSなどを指します。コンテンツマーケティングで一般的な提供手段はブログサイトです。
費用の内訳としては、以下が発生します。
・サイトデザイン・開発費用
基本的な情報発信用サイトの場合、50から100万円程度が目安です。
高機能なカスタマイズが必要な場合は300万円以上かかることもあります。
・CMS(コンテンツ管理システム)導入費用
WordPressなどのCMSツールを導入する場合、システム構築費用やライセンス費用が発生します。
これに大体10から50万円程度、かかります。
・SEO対策初期費用
構築段階でのSEO対策を外注する場合、10から30万円程度の追加費用が必要です。
オウンドメディアの運用費用
構築したオウンドメディアを効果的に運用するには、継続的な投資が必要です。
以下は、運用にかかる主要な費用項目です。
コンテンツ制作費用
コンテンツの制作・運用にかかる費用の内訳です。
・ブログ記事作成
専門ライターやSEOライターに外注した場合、1記事あたり1から5万円程度が相場です。記事の文字数や専門性によっては、さらに高額になることもあります。
・動画コンテンツ制作
動画の制作費用は、簡単なアニメーション動画であれば10から30万円、プロモーション動画では50万円以上が一般的です。
・インフォグラフィックやデザイン費用
データをビジュアル化するインフォグラフィックの作成には、1点あたり5から20万円ほどかかることがあります。
・コンテンツ更新費用
記事の投稿、画像更新、SEO最適化などの作業を外注する場合、月額5万から20万円程度が必要です。
サイト運用・保守費用
・ドメイン・サーバー費用
ドメイン取得費用は年間1,000から5,000円程度、サーバー利用費用は月額500から2,000円が目安です。
・効果測定ツールの利用費用
SEOツールの有料版を使用する場合、月額1から5万円程度のコストが発生します。
コンテンツマーケティングの費用対効果の計測方法
コンテンツマーケティングを成功させるためには、費用対効果(ROI:Return on Investment)を正確に把握することが不可欠です。
ここでは、主要なKPI(重要業績評価指標)の設定方法、効果測定ツールの活用方法、定量評価と定性評価のバランスの取り方について解説します。
主要なKPIの設定方法
コンテンツマーケティングの費用対効果を計測する第一歩は、明確なKPIを設定することです。
以下は、代表的なKPIの例です。
リード数
コンテンツを通じてどれだけの見込客を獲得できたかを計測します。
ダウンロード数やフォーム送信数が基準になります。
Webサイトの訪問数
記事や動画がどれだけのトラフィックを生成しているかをチェックします。
Google Analyticsでセッション数やユーザー数を追跡することができます。
コンバージョン率
Webサイト訪問者がどれだけ具体的なアクション(購入、問い合わせ)を行ったかを測定します。目標達成プロセスの効果を確認する指標です。
SEO指標
オーガニック検索流入数、検索順位、被リンク数など、コンテンツがどれだけ検索エンジンでの露出を増やしているかを評価します。
エンゲージメント指標
SNSでのシェア数、コメント数、「いいね」数など、コンテンツがターゲットオーディエンスにどれだけ関与されているかを測ります。
企業の目標に応じて、これらのKPIを組み合わせて設定することで、マーケティング活動の成果を具体的に可視化できます。
効果測定ツールの活用
KPIを計測するためには、適切なITツールの活用が重要です。
以下は、主要な効果測定ツールの例です。
Google Analytics
Googleが提供する無料の効果測定ツールで、Webサイトの訪問数やコンバージョン率を追跡するのに最適です。特に、設定した目標(ゴール)の達成状況を詳細に把握できます。
SEMRush、Ahrefs
SEO指標の測定に適しており、検索エンジンでの順位や競合分析が可能です。
Buffer、Hootsuite
SNSのエンゲージメント指標を追跡し、どのコンテンツが効果的であるかを評価する、SNS分析ツールです。
これらのツールを組み合わせて使用することで、コンテンツのパフォーマンスを多角的に把握し、改善につなげることができます。
定量評価と定性評価のバランスの取り方
コンテンツマーケティングの効果を正確に把握するためには、定量評価(数値データ)と定性評価(質的データ)の両方を活用する必要があります。
定量評価の例
具体的な数値で測定可能な指標です。
・リード数
・コンバージョン率 など
定性評価の例
・SNSでのコメント内容
・ターゲットオーディエンスとのコミュニケーションの質 など
バランスの取り方として、数値データで全体の成果を把握しつつ、顧客や市場の反応を定性的に評価することで、改善すべきポイントを深掘りするのが理想的です。
費用対効果が出ない場合の見直しポイント
コンテンツマーケティングに取り組んでいる中で、期待した費用対効果が得られないことは少なくありません。
しかし、適切な見直しを行えば、成果を向上させる余地があります。
ここでは、ターゲットの再設定、コンテンツの質の改善、そして運用体制の見直しという3つのポイントを中心に解説します。
ターゲットの再設定
コンテンツマーケティングが上手くいかない場合、最初に確認すべきは「ターゲット設定」です。
誰に向けたコンテンツなのかが明確でないと、伝えたいメッセージが適切に届きません。
以下の3点を見直しましょう。
ペルソナの明確化
ターゲット顧客(ペルソナ)が具体的かつ明確に設定されているかどうかをチェックしましょう。
たとえば、中小企業のマーケティング責任者がターゲットの場合、「企業規模」「業種」「課題」を詳細にリサーチし、その課題を解決する情報を提供する必要があります。
ターゲットの行動データ分析
Google AnalyticsやMAツールを活用して、どの層のユーザーがコンテンツを閲覧しているのかを確認しましょう。
狙ったターゲット層が、想定の行動を取ってくれているかどうかチェックし、狙いと違う行動を取っていれば、コンテンツ設計や導線を修正する必要があります。
また、現在のターゲット設定が実際のアクセス層と合っていない場合は、戦略の修正が必要です。
セグメントに応じたコンテンツ作成
一般的な内容ではなく、特定の業種や課題に特化したニッチなコンテンツを用意することで、ターゲットの関心を引き寄せやすくなります。
コンテンツの質の改善
ターゲット設定が適切でも、コンテンツ自体の質が低いと成果は期待できません。
以下のポイントに着目してコンテンツの改善を図りましょう。
読者の課題を解決する内容の提供
コンテンツマーケティングでは、価値のある情報を提供することが基本になります。
たとえば、「問い合わせを増やすための具体的な施策」や「成功事例」など、読者にとって役立つ内容を優先的に取り上げます。
視覚的要素の強化
コンテンツがテキスト情報ばかりになっていませんか?ターゲット層によっては、文字の分量が多いと、読む気になってもらえない可能性があります。
読みやすさを向上させるために、インフォグラフィックや動画などの視覚的要素を活用しましょう。複雑なデータやプロセスを視覚的に伝えることで、理解しやすいコンテンツになります。
SEOの最適化
公開したコンテンツが検索上位で表示されていなければ、狙ったターゲット層どころか誰の目にも触れられません。検索エンジンでの露出を高めるために、キーワードの選定やタイトルの最適化を行いましょう。
また、内部リンクを活用して、関連コンテンツへの誘導を増やしましょう。
SEOについて詳しくは、下記の記事をご覧ください。
運用体制の見直し
コンテンツの戦略が適切であっても、運用体制に課題があると成果が上がりにくくなります。
以下の項目を確認してください。
コンテンツ制作フローの見直し
制作が属人的になっていないかを確認しましょう。
チームで共有できるフローやスケジュール管理ツールを導入することで、効率的な運用が可能になります。
定期的な効果測定
運用の成果を定期的に評価していますか?
KPIを定め、Google Analyticsなどのツールを活用して定量的な分析を行いましょう。
さらに、結果をもとに改善策を策定・実行しましょう。
外部リソースの活用
社内リソースが不足している場合、専門のコンサルティングサービスを利用するのも有効です。また、外注して社内のリソースを空けることで、もっと重要なマーケティング施策に集中するという方法もおすすめです。
たとえば、クラウドサーカスのデジタルマーケティングコンサルティングサービスでは、戦略設計から実行支援まで包括的なサポートを提供し、問い合わせ数の増加を実現しています。
まとめ
コンテンツマーケティングは、特に中小企業にとって、限られたリソースの中で費用対効果を最大化するために欠かせない戦略です。その成功の鍵を握るのは、適切な計測と改善、そして一貫した運用にあります。
まず、コンテンツマーケティングの成功を目指すには、主要なKPIの設定が重要です。リード数、コンバージョン率、SEO指標などを具体的に定め、それを基にパフォーマンスを評価することで、次のアクションが見えてきます。
また、効果測定ツールを活用することで、データを正確に分析し、戦略を効果的に調整することが可能です。
次に、もし期待した成果が得られない場合は、ターゲットの再設定やコンテンツの質の改善、運用体制の見直しを行うことが大切です。これらの要素を見直すことで、マーケティング活動の質を向上させ、目標に近づけることができます。
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