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記事作成の相場と費用の内訳|BtoB企業が外注前に決めておくこと

「1記事3万円の会社と、1記事10万円の会社。何が違うんですか」

記事作成の外注を検討している方から、いちばんよく聞かれる質問です。文字数はどちらも5,000字前後、納品されるのはWordファイル。見た目の成果物は同じなのに、価格は3倍違う。

差が出ているのは、たいてい「工程のどこまでを含むか」です。構成案は誰が作るのか、専門家の確認は入るのか、図表は作ってもらえるのか。ここを分解しないまま単価を比べても、判断はできません。

この記事では相場を工程ごとに分解したうえで、BtoBの記事作成で本当に見るべき指標をお伝えします。IT/SaaSと製造業を想定していますので、顧客単価の高い商材を扱っている方に向いた内容です。

記事作成の相場【種類別の単価表】

まず全体の目安です。5,000字前後の記事を想定した金額で整理します。

記事の種類 文字単価 1記事あたり(5,000字)
ブログ・コラム記事 0.8〜5円 4,000〜25,000円
SEO記事 3〜6円 15,000〜30,000円
レビュー記事 1〜3円 5,000〜15,000円
取材・インタビュー記事 7〜20円 35,000〜100,000円
専門記事(監修つき) 5〜20円 25,000〜100,000円

キーワードを軸に、検索意図に沿って構成を組む記事です。単価に構成案の作成が含まれるかどうかで、実質的な価格が大きく変わります。

構成案込みで1記事3万円なら妥当なライン。構成は発注側が用意する前提で1記事1万5,000円という見積もりも珍しくありません。どちらが安いかは、社内で構成を作れる人がいるかで決まります。キーワードの選び方はSEOのキーワード選定にまとめています。

もっとも幅が広い領域です。クラウドソーシングで文字単価0.8円から発注できますが、BtoBの専門領域だとこの単価では書ける人が見つかりません。

実感として、BtoBのSaaSや製造業をテーマにするなら文字単価3円が下限になります。それ以下だと、書き手が業界を知らないまま一般論を並べる結果になりがちです。

導入事例や顧客インタビューです。単価が跳ね上がるのは、取材のアポ調整、当日の同席、文字起こし、先方の確認対応まで工数が積み上がるからです。

BtoBだと、この記事がもっとも商談に効きます。単価は高いのですが、1本で複数の商談に使えるので、投資効率で見ると悪くありません。

有資格者や専門家の監修が入る記事です。監修料は1本あたり1万円から、医療や法務の領域だと3万円以上になります。

製造業の技術記事では、社内エンジニアが監修に入る形が現実的です。外部への支払いは発生しませんが、社内工数は確実に消費されます。この点は後の章で詳しく扱います。

料金の決まり方は2つ。文字単価型と記事単価型

見積書の形は2種類あります。

文字単価型は「1文字○円 × 文字数」で計算します。金額の根拠が分かりやすい反面、文字数を稼ぐ動機が働きます。5,000字の指定に対して、前置きが長い記事が上がってくることがあるのはこの構造が原因です。

記事単価型は1本いくらで固定します。文字数に縛られないので、必要なことだけを書いた記事になりやすい。ただし何が含まれるかを最初に定義しないと、期待とのずれが出ます。

BtoBの記事なら、記事単価型で「構成案・執筆・編集・図表2点・CMS入稿まで込み」と範囲を明記する形をおすすめします。文字数はあとから結果として決まるものです。

執筆料以外にかかる費用の内訳

見積書の総額が想定より高くなる理由は、たいていこの部分です。

工程 費用目安
企画・構成案作成 3,000〜20,000円
ディレクション 10,000〜50,000円
取材(アポ調整・同席・文字起こし) 5,000〜30,000円
画像・アイキャッチ作成 1,000〜8,000円/点
図表・作図 1,500〜10,000円/点
校正・校閲 5,000〜30,000円
専門家監修 10,000円〜
CMS入稿 1,500〜15,000円
修正対応(規定回数超過分) 1,000〜10,000円

「1記事3万円」の見積書に、これらが含まれているかどうか。含まれていない場合、実質の1本あたりコストは4万5,000円から5万円に着地します。総額で比べないと、安い会社を選んだつもりで高くつきます。

SEO対策全体の費用の中で記事制作がどの位置を占めるかは、SEO対策の費用相場で整理しました。

BtoBでは「1記事いくら」より「1商談いくら」で考える

ここが本題です。

文字単価3円と5円の差を検討している時間、実はほとんど価値がありません。BtoBの記事作成は、投資判断の桁が違うんです。

計算してみましょう。受注1件の粗利が200万円、問い合わせから商談になる率が30%、商談から受注に至る率が15%と置きます。問い合わせ1件の期待価値は、200万円 × 0.3 × 0.15 = 9万円です。

つまり、記事1本が年間で問い合わせを1件生めば、その記事の期待価値は9万円。制作費3万円なら回収済み、10万円でも1年で回収に近づきます。

この計算をすると、判断の基準が変わります。「文字単価3円で10本」より「文字単価8円で4本」のほうが、問い合わせを生む確率が高いなら正解です。BtoBの検索キーワードは検索ボリュームが小さいものが多く、本数で押す戦い方が効きにくい構造になっています。

見るべき指標は単価ではなく、1本あたりの問い合わせ貢献です。記事ごとの流入とCVを計測できる状態を先に作っておくと、2本目以降の発注判断が早くなります。関連する話はコンテンツマーケティングのコンサルティングでも触れています。

見積書に出てこない「社内側の記事作成コスト」

外注先に支払う金額だけを積算すると、実際の総コストを見誤ります。

BtoBの記事では、社内工数が確実に発生します。技術的な内容の確認、製品仕様や型番の照合、競合他社への言及チェック、法務の確認。1記事あたりの社内工数は、経験上2時間から5時間です。

月10本を発注するなら、社内で20時間から50時間。担当者の時間単価を4,000円と置けば、月8万円から20万円が見えないコストとして乗ります。外注費が月30万円なら、実質は月38万円から50万円という計算です。

ここには打ち手があります。発注前に3つを用意しておくと、社内工数も外注単価も下がります。

用語集を作ってください。自社が使う表記、製品名の正式表記、業界用語の定義。これがあるだけで、修正のやり取りが半分になります。

レギュレーションを1枚にまとめてください。書いてよいこと、書けないこと、他社名の扱い、数値を出す際の条件。ライターが判断に迷う回数が減ります。

一次情報リストを棚卸ししてください。既存の技術資料、導入事例、セミナー資料、営業提案書。ここから素材を渡せる記事は、単価が下がるうえに内容も濃くなります。

2026年、AIで安くなった工程と高くなった工程

相場表の話をもう少し進めます。生成AIが実務に入ったことで、工程ごとの単価は二極化しました。

安くなった工程は、構成案の作成、一次原稿の執筆、リライトです。AIでドラフトを作り、人が整える形が定着したことで、これらの単価は下がっています。構成案が3,000円から受けられるようになったのは、この影響です。

高くなった工程は、AIが代替できない領域です。顧客への取材、導入事例の取りまとめ、自社データを使った技術検証、実機を使った比較。ここは人しか作れないので、単価が上がる方向に動いています。

この変化が意味することは、はっきりしています。AIで作れる内容は、競合も同じように作れます。差がつくのは自社にしかない情報の部分だけです。

予算配分としては、一般解説記事の本数を減らして、取材・事例・自社データの記事に振り向けるのが今の合理解になります。検索エンジンだけでなく、生成AIに引用される観点でも同じ結論になります。この考え方の背景はトピカルオーソリティでも解説しました。

安い発注先ほど、あとから乗ってくる契約コスト

価格の裏側の話です。ここに触れている記事はほとんどありませんが、実務では確実に効いてきます。

フリーランスへの発注では、2024年施行のフリーランス新法により、発注内容の書面交付と支払期日(納品から60日以内)が義務になりました。口頭やチャットだけで済ませていた運用は、そのままでは通りません。

著作権の扱いも確認が必要です。納品物の著作権が譲渡されるのか、利用許諾だけなのか。譲渡でない場合、二次利用(ホワイトペーパー化、営業資料への転載、翻訳)ができません。BtoBのコンテンツは横展開して初めて回収できるので、ここが制約になると投資効率が落ちます。

AI生成物の権利も論点になってきました。AIで生成した文章の権利帰属、学習データ起因の権利侵害リスク、生成物であることの開示義務。発注時にAI利用の可否とルールを決めておいてください。

機密情報の管理も見落とされがちです。製品仕様や顧客名を渡す場合、NDAの締結と情報の管理範囲を定めておく必要があります。

安い発注先は、こうした条項が整っていないことが多い。あとから法務対応の工数が乗ってくると、単価差はすぐに消えます。

依頼先はどこを選ぶべきか

3つの選択肢があります。判断軸を整理します。

クラウドソーシングは単価がもっとも安く、文字単価1円台から発注できます。BtoBの専門領域だと書ける人を探す手間がかかるので、汎用的なテーマ向きです。

フリーランスは、業界に詳しい人が見つかれば費用対効果が高くなります。文字単価3〜8円が中心。ディレクションは発注側で持つ前提になります。

制作会社・支援会社は単価がもっとも高く、1記事3万円から。構成設計、ディレクション、品質管理、キーワード戦略まで含むので、社内に体制がない場合はここになります。

社内にディレクションできる人がいるならフリーランス、いないなら制作会社。この線引きで判断するのがシンプルです。

GMGが現場で見てきた記事作成コストの実態

ここまで金額の話をしてきましたが、支援の現場で費用を左右しているのは別の要素です。

クラウドサーカスのグロースマーケティンググループでは、2,600社以上のBtoB企業を支援してきました。記事制作の投資が回収できなかった案件を振り返ると、原因は単価ではなく運用側にありました。

もっとも多いのが、レビューが止まるケースです。月4本の契約で記事が上がってきても、社内確認に2週間、法務チェックにさらに2週間かかる。結果として公開できるのは月1本になります。支払う月額は変わらないので、実質単価は4倍です。この状態はどんなに単価を下げても改善しません。

製造業の案件では、素材の出し方で結果が分かれました。ある製造業のお客様は、記事を新規発注する前に既存の技術資料を棚卸しし、検索意図に沿って作り直すところから始めました。新規執筆より単価が下がったうえに、内容の専門性は上がりました。半年後には、名刺交換より問い合わせのほうが多くなったそうです。

逆に、営業部門から製品情報が出てこなかった案件では、記事が一般論に留まりました。文字単価8円で発注しても、材料がなければ書ける内容は競合と変わりません。単価と品質は、素材の質を超えられないんです。

支援を通じて蓄積したノウハウは360tipsを超えていますが、記事作成のコストに関して最も効いたのは「発注前に社内の素材を整える」という地味な工程でした。

よくある質問

Q. 記事作成の費用相場はいくらですか

5,000字前後のSEO記事なら1万5,000円から3万円が中心です。取材記事は3万5,000円から10万円、監修つきの専門記事は2万5,000円から10万円。ただしこれは執筆料の目安で、構成・図表・入稿を含めた総額は1.5倍程度に着地します。

Q. 執筆料以外にどんな費用がかかりますか

企画・構成案(3,000〜2万円)、ディレクション(1〜5万円)、画像作成(1,000〜8,000円/点)、図表(1,500〜1万円/点)、校正(5,000〜3万円)、CMS入稿(1,500〜1万5,000円)、専門家監修(1万円〜)です。見積書にどこまで含まれるかを確認してください。

Q. どこに依頼すればよいですか

社内にディレクションできる人がいるならフリーランス、いないなら制作会社です。クラウドソーシングは単価が安い反面、BtoBの専門領域では書ける人を探す工数がかかります。

Q. 費用は何で決まりますか

記事の種類、専門性の高さ、取材の有無、含まれる工程の範囲、納期です。文字数は結果として決まる要素で、単価を決める主因ではありません。

Q. 修正やリライトは無料ですか

契約で規定した回数までは無料、超過分は1回1,000円から1万円が一般的です。何をもって1回とするかの定義を先に決めておくと、揉めません。

Q. AIで書けば安く済みますか

構成案や一次原稿は安くなりました。ただしAIで作れる内容は競合も同じように作れるため、差別化にはなりません。取材・事例・自社データを扱う記事に予算を振り向けたほうが、投資は回収しやすくなります。

まとめ:発注する前に手を動かすこと

相場を知ることと、適正な発注をすることは別の作業です。この記事を読み終えたら、次の3つをやってみてください。

まず、受注1件の粗利・商談化率・受注率を出して、問い合わせ1件の期待価値を計算します。この数字があると、1記事にいくらまで払えるかが自分の言葉で言えるようになります。

次に、用語集・レギュレーション・一次情報リストの3点を用意します。発注前の1日の作業で、外注単価と社内工数の両方が下がります。

最後に、記事の公開までに社内で何日かかるかを数えてください。ここが3週間を超えているなら、単価交渉より先に承認フローを整えたほうが効きます。

自社の数字で計算してみて判断に迷う部分があれば、ご相談ください。GMGでは専門コンサルタントによる無料診断で、記事本数と単価の適正配分を一緒に設計しています。GMGのマーケティング支援サービスもあわせてご覧ください。

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監修者情報

グロースマーケティング研究部

福田湧基

コンサルテイング本部 事業開発課所属

福田湧基(ふくだ ゆうき)

クラウドサーカス株式会社で、戦略設計・集客改善のご支援を担当。
昨今のAI時代における企業の競争力強化を最大の目的とし、AIO対策サービスの開発から市場への展開までを統括しています。

監修者情報

グロースマーケティング研究部

白道 獅化

コンサルテイング本部 事業開発課 AI部門所属

白道 獅化(しらみち しか)

SEO・広告を中心としたデジタルマーケティングの領域で5年目を迎え、これまで1000社以上のサイトデータ分析に携わってきました。
現在はAIO対策のコンサルティング支援を提供する事業のサービス開発を担当しています。

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