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更新日

ペルソナが、関心を持ってから成約するまでの過程を「カスタマージャーニーマップ」として整理できている

ペルソナがどのように関心を高めて、行動を起こすかの心理変容プロセスを知る

「カスタマージャーニーマップ」は、ねらっているターゲット対象(ペルソナ)が、なんらかの課題・悩みを持って自社の製品サービスを知り、やがて関心を高めて、実際に商談から成約するまでの一連のプロセスを視覚的に整理したものです。

これらを明確にすることで企業は、段階ごとにデジタルマーケティングの手段や、訴求メッセージを使い分けることで、ターゲット対象の気持ちを高め、成約に導くことができます。そのため、せっかくペルソナを設定したのであればより深く対象を理解するためにも、一緒にカスタマージャーニーマップについても作成するのが望ましいです。

カスタマージャーニーマップ

デジタルマーケティングにおいて必須となる「カスタマージャーニーマップ」とは何かを知る

カスタマージャーニーマップ次第で、SEO対策・記事コンテンツ・デジタル広告が成功するかどうか変わる

デジタルマーケティングにおいて、カスタマージャーニーマップの存在は、取り組みを円滑に進めるためにも大切です。もし、カスタマージャーニーマップがないままにいろいろな施策を進めていったとすれば、顧客になる可能性が低い対象からのサイト流入が増えるだけだったり、あるいはまだ関心が低いままの対象にすぐの商談を求めるメールを送ってしまったりなどをしてしまうかも知れません。

SEO対策、記事コンテンツ、デジタル広告、メール配信などそれぞれタイミングごとに訴求手段はもちろん、内容も変わってきます。

正しく、ペルソナの関心に合わせて段階的にコミュニケーションを取り、製品サービスへの関心を育成するためにもカスタマージャーニーマップの作成は必須といえます。

カスタマージャーニーマップにおける「6つの段階」

カスタマージャーニーマップにはいろいろな書き方がありますが、主に「1. 無関心」「2. 課題認識」「3. 情報収集」「4. 比較検討」「5. 商談」「6. 成約」の6つの段階から構成されています。各段階でターゲット対象(ペルソナ)がどのような心理となり行動を取るのか、どのような情報を求めているのかをカスタマージャーニーマップでは図表にして整理します。

1. 無関心
この段階のターゲット(ペルソナ)は、まだ自社の製品サービスにあまり関心がありません。製品サービスの存在自体を知らなかったり、知っているけれど目を向けていない状態です。この時点では、ブランドの知名度を高めたり、製品サービスの基本情報を伝えることに注力しましょう。
2. 課題認識
ターゲット(ペルソナ)が自分の課題やニーズに気づき始める段階です。「こんな問題があるな」「こういうニーズがあるんだ」と具体的な課題・悩みを認識し、解決策(ソリューション)を探し始めます。ここでは、(ペルソナ)がどんな悩みを抱えているのかをしっかりと押さえることが大切です。
3. 情報収集
自分の課題解決のため、ターゲット(ペルソナ)が積極的に情報を集めます。インターネットや専門誌など、さまざまな情報源から信頼できる情報を探し出そうとします。この段階では、わかりやすく信頼性の高い情報提供をいろいろな手段でおこなうことが効果的です。
4. 比較検討
複数の選択肢から、自分にピッタリの解決策を検討する段階です。製品やサービスの価格、性能、評判、事例などを比べながら、最適なものを選び分けていきます。この時、他社の製品サービスと比較しやすい資料の提供が役立ちます。
5. 商談
特定の製品サービスに関心が移り、より詳しい情報を求めるようになります。最終的に成約・導入するか見送りするかを判断するため、製品サービスの長所や不安点を確認します。「質問・疑問」にしっかり答えられるよう、詳細な説明が必要不可欠です。
6. 成約
ついに製品サービスの導入を決めたターゲット(ペルソナ)です。製品サービスを使い始めるための導入支援や、きめ細かいアフターサポートをしっかり提供することで満足度を維持し、長期的な関係を築くことができます。

このように、ターゲット(ペルソナ)はさまざまな心理過程を経て製品サービスの成約に至ります。各段階において求めている情報を的確に捉えて、適切な対応をすることが重要となります。

実際に、ペルソナをもとにして製品サービスが成約されるまでの「カスタマージャーニーマップ」を作成してみる

自社の既存顧客への「ヒアリング」などから関心・行動プロセスを整理する

まずは、ターゲットとする「ペルソナ」を詳細に固めておくことが大切です。ペルソナには、性別・年齢、業種・所属部署などから仕事における関心・課題などの心理的な側面においても整理して、顧客が無関心〜成約に至るまでにどのようなプロセスを辿るかを整理していきます。これらをまとめあげるのは手間もかかり大変ですが、デジタルマーケティングをぶれなく進めるには大事な作業といえます。

この際、既存顧客へのインタビューなどができれば、より実像に近い形で作成することができるので、一度アンケートなどをして、既存顧客の自社の製品サービスへの成約プロセスを確認することも検討しましょう。意外な発見があるかも知れません。

  • ペルソナ像(デモグラフィックデータ・サイコグラフィックデータ)
  • 6つの段階ごとのペルソナの心理・行動
  • 6つの段階ごとのペルソナの情報収集手段(業界紙誌・情報メディア・SNS・展示会・その他)
  • それぞれの心理に合わせたデジタルマーケティング手法

生成AIを使って、カスタマージャーニーマップを作成してみる

前述のように、一般的にはすでに用意してあるペルソナ像をもとにして、そこから「カスタマージャーニーマップ」をマーケティング担当者が手作業で考えながら設計していくのが一般的ですが、近年発展が目覚ましい「生成AI」を活用することで、マップの下書き(ドラフト)を自動生成し、そこから社内でレビューやディスカッションを重ねながら、要素を加除・修正していく方法もあります。

忙しい中小企業担当者であれば、こうした手法を取り入れることで作業の生産性向上が図れるかもしれません。以下に、ChatGPTなどの生成AIに投げかけられるプロンプト例を紹介します。

カスタマージャーニーマップのためのAIプロンプト

#カスタマージャーニーマップ(以下、CJMと省略)を作成するルール
  • CJMでは、できるかぎり具体的な「データ」や「数値」を根拠として示して出力する
  • CJMでは、ペルソナ(= 顧客・リード)の属性情報とインサイト(心理・意識)を踏まえて記述する
  • ペルソナの心理プロセスを「1.無関心」「2.課題認識」「3.情報収集」「4.比較検討」「5.商談」「6.成約」の6つの段階に分けて記述する
  • CJMでは、6つの各段階でペルソナが抱えそうな「課題・悩み」と「典型的な行動」を詳しく出力する
  • CJMでは、6つの各段階での「行動のを妨げる障壁・心理」があれば具体的に記述する
  • CJMでは、6つの各段階でペルソナが情報を得やすい「メディア・広告」などの接点を列挙する
  • CJMの6つの段階を、以下の表・テーブル形式にして出力する

横軸1(ステージ): |1.無関心|2.課題認識|3.情報収集|4.比較検討|5.商談|6.成約|
横軸2(心理的課題): |1.***|2.***|3.***|4.***|5.***|6.***|
横軸3(典型的行動): |1.***|2.***|3.***|4.***|5.***|6.***|
横軸4(行動の障壁): |1.***|2.***|3.***|4.***|5.***|6.***|
横軸5(接点): |1.***|2.***|3.***|4.***|5.***|6.***|

※主な接点例(タッチポイント)
展示会、業界誌、Web広告(検索/ディスプレイ)、検索エンジン、オンラインイベント、企業サイト製品ページ、企業サイトコンテンツ、ホワイトペーパー、企業サイト料金ページ、メールマガジン、カスタマーサポート

#製品サービス名
  • BowNow
#URL
  • https://bow-now.jp/
#製品サービスの分野
  • マーケティングオートメーション(MA)
#製品サービスの分野についての詳細説明 マーケティングオートメーションツール(MAツール)は、マーケティング業務を自動化して効率化・生産性向上を図るツールです。個人を特定し、ひとりひとりに合ったマーケティングアプローチをすることで、商品・サービスに対する関心や購買意欲を高められます。ただし、運用には個人情報の管理や、個別のマーケティング施策が必要なので、個人を特定する必要のない低価格商品には向いていません。 #顧客・リードの属性
  • 対象: 国内中小企業
  • 業種: 特に指定なし
  • 担当部署: 営業部、デジタルマーケティング部

せっかく自社サイトの運用や、デジタルマーケティングを実行していくのであれば、「カスタマージャーニーマップ」をしっかりと描き出し、社内で共有・共通認識を持った上で、SEO対策、デジタル広告運用、メール配信など、ペルソナの心理変容プロセスごとに最適な取り組みをしていくべきです。生成AIなども活用しながら、ブレのない一貫したデジタルマーケティングをするための羅針盤として、カスタマージャーニーマップは活躍してくれるでしょう。

まとめ

1つでも当てはまったらチェックしましょう。

  • デジタルマーケティングにおける「カスタマージャーニーマップ」を知ることができた
  • ペルソナをもとにして「カスタマージャーニーマップ」を作成することができた
グロースマーケティンググループ 編集部

グロースマーケティンググループ
編集部

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